304. (機能F,性能P,仕様S)での競争の知財戦略と、(品質Q,コストC,納期D)での競争の知財戦略

商品ライフサイクルにおける導入期から成長期においては、(機能Function,性能Performance,仕様Specification)での競争が主となる。
商品ライフサイクルにおける成熟期から衰退期においては、(品質Quality,コストCost,納期Delivery)での競争が主となる。
(機能F,性能P,仕様S)での競争においては、製品技術に関する特許権の取得と活用が事業上も大きな意味を持つ。
(品質Q,コストC,納期D)での競争においては、生産技術やビジネスモデルに関する特許権の取得と活用が事業上も大きな意味を持つ。
しかし、(品質Q,コストC,納期D)での競争においては、特許権の活用よりもノウハウの保護や、企業間提携契約や信頼関係の醸成の方が事業上の意味が大きくなる場合が多い。
ただし、商品ライフサイクルが成熟期から衰退期に到達した商品分野であっても、導入期から成長期の時代に出願し獲得した基本特許権が活きている場合もあり得る。
このような場合、積極的に基本特許権を行使して、自社商品のシェアを圧倒的に大きくする事で、規模の優位性に起因したコスト競争力を獲得するという戦略を使える可能性がある。
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