142.単細胞生物から多細胞生物に進化する特許戦略の形態

特許権の本質は独占排他権である。そして、特許戦略の実行による事業への貢献の主要なものは、独占排他権の行使による 事業競争力強化の活動である。(参考サイト3)
これは、細胞膜で囲われた単細胞生物が細胞膜内への他の生物の侵入を防止しつつ周囲から栄養を取り込み 成長する様子に似ている。(参考サイト2)
単細胞生物の間では資源を奪い合うゼロサムゲームが行なわれる。
しかし、事業の発展は競争だけでもたらされるのではない。他のプレイヤーとの協力による市場の拡大と整備 や新市場の創造によっても、事業の発展はもたらされる。
したがって、事業活動のプレイヤー相互による協力や協調によって相互に利益を得るプラスサムゲームという ものも、特許戦略の形態にはあり得る。(参考サイト1)
プラスサムゲームとしての特許戦略を実現するためには、特許権を活用するIPオフィサーは独占排他権とし て特許権を活用する能力の基盤の上に、相互補完関係構築や協創によるビジネスチャンス創造を行なう事業 特許統合戦略の能力が必要となる。
多細胞生物は、多数の細胞が協調して活動することでお互いにメリットを得ようとするプラスサムゲームの 形態である。(参考サイト4)
特許権を単細胞生物によるゼロサムゲームの世界の存在から、多細胞生物によるプラスサムゲームの世界の 存在にふさわしいものに進化させていくためには、請求項記述言語(参考サイト5参照)を用いて、事業を 保護する細胞膜の役割をしている特許権の請求項の構造を進化させねばならない。

そのイメージは、下図のとおり。

【参考サイト】
1.競争戦略論 第四章ゲーム・アプローチ
2.単細胞生物
3.事業の知財活動の本質ー事業競争力強化のためにー
4.多細胞生物
5.SMIPS 特許戦略工学分科会の成果と、PCMLの歴史の掲載サイト


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