114. 標準化と特許化

標準化と特許化の関係は、興味深いものだと思います。
どちらとも価値ある技術の実施を通じて産業の発達をもたらすものとして、技術に対して行なわれています。
しかし、それらは逆方向を向いた各種の特性を持っているように思います。
逆方向の特性を持った2つの手段であるからこそ、技術の応用展開の流れを制御することができるのだと、 思います。

【標準化と特許化の特性の対比】

特性項目(標準化)(特許化)
技術の取り扱い開放主義独占主義
重視される特性汎用性新規性
形成の主体集団個人
有効期間法定期限なし法定期限あり
有効エリアグローバル国別
期待される効果市場の拡大シェアの拡大

新しい事業領域の立ち上がり段階では、その事業の市場が顧客に認知されること、次にはその市場が拡大する ことが、その事業領域で活動する企業にとっては重要になります。
そのような時期では、競合企業の存在は、市場の認知度の向上効果や、市場の拡大効果をもたらすとして、 ある程度は歓迎すべきことであるということになります。
したがって、標準化は、この段階までに行なわねば、なかなか成功しません。
しかし、市場の拡大のスピードが低下してきた時期からは、シェアの拡大に各企業は注力します。この頃から 特許権活用が活発化しますが、そこで使われる特許は事業の立ち上がり段階の初期に出願したものがほとんど だと思います。
その後、シェアの拡大が望めなくなると、技術革新やサービス革新による新事業領域や新商品領域の探索が活発に 行なわれるようになります。

【参考サイト】
(1) 世界標準ってなに?
(2)「標準化に伴うパテントプールの形成等に関する独占禁止法上の考え方」の公表について

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